2008年06月14日

#055 花の名……ゲスト対談、その1

#055 花の名
---ゲスト招聘による特別対談
さて、始まりましたね。
始まりましたよ。
おはよう、こんにちは、あるいはこんばんわ。
何なんですか、この企画。
いやね、楽曲の分析をどう文章にしようか、去年あたりから色々試行錯誤していて、
ですます調にしようか図にしようか噛み砕こうかとか色々悩んでたんだけれど、
いい形が見つからなくて。で、つい魔が差して……
それで対談形式か。今まで築いてきた真面目なイメージぶっ壊しかねないけど?
物は試し。
面白いな、君。
犬だけどね。
猫だしね。
ま、そういうわけで、これっきりで終わってしまうかもしれませんが、
僕たち二人でバンプの楽曲考察とかよもやま話を展開していきますのでー
皆様、ほどほどにお付き合いをば。
さて、「花の名」ですよ。
いきなり難しい曲だね。
いや、難しいからこそやりたいのだ。
この曲乗り越えないと次へは進めないような強迫観念すらある。
なぜこだわる?
このサイト的に「花の名」は大問題作だったんだよ。
だってさ、もう解釈とか分析とか、そういう言葉遊びが通用しないほどに簡潔な内容じゃん?
歌詞、そのまんまだよね。
うん、そのまんま。
聴く人が歌詞カード読んだまま捉えればそれで十分じゃないのかな?
このサイトの存在意義はどうなるんだよ!
閉鎖しちゃえば?
……ま、それも手だったんだけれど。
そういうわけでこの曲を聞いて以来、いよいよ曲分析とかがアホらしく感じられるようになりました。以上。
終わりかよ!
だからこそ、ここでもっかい、しっかりとやりたい。答えは曲の中にしかないし、喉まで出かかってるテーマもちゃんとそこにあるのに、ねぇ。
……それこそ、 <簡単な事なのに どうして言えないんだろう/言えない事なのに どうして伝わるんだろう> ……だよね。
その次の<一緒に見た空を忘れても 一緒にいたことは忘れない>も、いかにも藤原っぽい歌詞だ。
そういえば、藤原は『ALWAYS 続・三丁目の夕日』を意識した時に、その部分の歌詞が少し不安になったらしいね。
映画主題歌としてこれはアリなのか?と。
「君と一緒に見た空は決して忘れないよ」って映画なのに!
ちょっと難しい話になるけれど、「眼で見た記憶」と「頭の中に書き込んだ記憶」って本来は別々で、
場合によってどっちを思い出せるかは違ってくるよね。
「誰と会ったかは全く覚えてないけれど、そこから見えた風景だけは今も思い描ける」みたいに、この歌詞とは逆のパターンもあるだろうな。
あー、そういう解釈でもいいんだけれど、
何だろうな、「心象風景として描かれる人間のつながりは記憶よりも長く生き残るよ」みたいな……。
そういう小難しい哲学は勘弁して下さい。
この程度じゃ哲学じゃねえ!
……まぁ、言わんとしたいことは、分かんなくもない感じ。
ところで、この曲を他の人間に語るときに、たぶんこじれるのが「あなた」の解釈。
これを誰と捉えるかで、結構揉めると思うんです。
別に誰でもいいんじゃねえの?
そう、その通り!
……にゃにゃん?
ここで急に猫っぽさ出そうとしても無駄ですよ。
魔が差した。
わんわん。
にゃんにゃん。
……話、先に進めようよ。
にゃんにゃん。
よく曲を解釈するときに、「この曲の『あなた』は誰々だ……」みたいな話をするよね。
もちろんそれで通用する曲も多くあるけれど、バンプ、特に「花の名」の場合は、それを議論のゴールにしてはいけないんじゃないかと。
ほほう?
曲を聴いて自分の頭に浮かんだ、誰を当てはめることも出来るように作られてるんだよね。
聴く人間それぞれが別々の「会いたい人」や「待っている人」を投影すればいい。
他のアーティストの曲の多くは、もっと具体的に「あなた」を恋人に絞ってたりとか、「これは母親に贈る曲です」と明言したりしているな。
そう、こういう楽曲の解釈の自由度がバンプの特長だし、「ラブソングが少ない」って言われる理由のひとつだとは思うんだけれど……、
極端な話、この曲はどんな映像と合わせたってしっくり来るはずなんだ。
しかもそれが、「ラブストーリーはどの時代にでも存在する」とか、そういう次元の話じゃなくてね。
じゃ、じゃあどういう次元の話だよ?
人間の"想い"が、まだ「恋」とか「家族愛」とか名づけられる以前にある根本とでも言うか……。
はい、意味分からない話はカーット!
い、いつかこの話はちゃんとするからな……。
で、結局何が言いたいかっつうと、「この曲の"あなた"とは"恋人"のことだ」とか、「いいや、"母親"だ」、「"死別したおじいちゃん"だ」とか、そういう解釈をすることが重要なのではなくて、
つまりは100人が聴けば100人それぞれの「あなた」を思い描くことが出来る、という点がこの曲では重要だということなのです。
だから、「この曲の"あなた"は私にとっての○○だ」と語ることはアリなんだけれど、しかしその勢いで「この曲は○○だ」と断言してしまうことは、キツい言い方をすれば、この曲の普遍性や解釈の余地に目を閉ざしてしまうことになる。
……これ、藤原楽曲を分析する時の大原則だと思うんだけれどなぁ。
ええと、要するに「あなた」を誰かに決めてしまっては曲の解釈が出来ないと?
うん。
突拍子も無い発想が出ない限りは、そう考えたほうが曲の意図により近づけると思う。
なのでむしろ、「なぜこの曲は"誰を当てはめても成立する"のか?」とか、そっちを研究したほうがずっと有意義なんだと思うのさ。
……でもそっちの方向で展開するって難しくない?特に、この曲は。
超、難しい。
だよね。
ねぇ、どうする?
いや、私に聞くな。
……次回につづく!
終わらせるのかい!
続きも更新予定。お楽しみにねっ。
って、次、あるのだろか……。
■歌詞引用一覧
<>内はすべて、「花の名」 作詞作曲・藤原基央
posted by ゆうろく at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ■『orbital period』

2008年05月01日

orbital period

BUMP OF CHICKEN 5th Album
orbital period
2007年12月19日 発売/3059円(税込み)

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posted by ゆうろく at 19:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ■『orbital period』